2021年10月25日月曜日

10月24日 

 アルセーヌXガンダム、右腕がどっか行く。

まぁ掃除していれば出るだろう……

それはそれとしてベッド近辺を掃除。来年の引っ越しに向けて今年は荷物の整理や何やらを進めていく。

2021年10月24日日曜日

10月23日

 本日読んだ本の中にあった「最初に最後まで書いて、そしてそれを捨てる。二度目はそれを見ずに書く。そうすると重要なものが残るので良い(概略)」みたいなことが書いてあって、なるほど確かに覚えがあると思うなど。

2021年10月22日金曜日

10月22日

 ・本日の動作

 アルセーヌルパンXガンダムの袋を開ける。

 量販店では売り切れていたし勝っていてよかった。

 SDWシリーズはエングレービングがエグいが、試しにマーカーで塗ってみるとしよう。

2018年4月22日日曜日

嘘予告 その2

昨日の続き

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#1 花田煌という少女

かつて日本を襲った未確認生命体という未知の脅威。
それはこの国にいくつもの消えない傷痕を残した。
直接的な人的被害もさることながら、PTSDに悩まされる人々――特に思春期の少年少女にはその傾向が強かった――を生み出した。
そのせいで無視できない数の不登校や休校が発生。学業の滞りが全国的に発生した。

そんな中、ひとつの計画が立案される。
PTSDに悩まされる者たちを集めた全寮制のマンモス校の設立である
『臭いものには蓋ではないのか』という批判も少なからずあったが、スマートブレイン社、鴻上コーポレーション、龍門渕財閥といった名だたる大企業が出資し、それは実現した。1000人をゆうに超える生徒数を抱える巨大校、スマートブレイン学園の設立である。

その高等部の廊下を走る一人の少女がいる。
二つに結んだ髪はくせっ毛のせいで内側に回りこみ、まるでクワガタムシのようだ。
その少女の名は花田煌という。
煌は廊下を全速力で爆走しながら、器用にポケットからスマートフォンを取り出す。

『あ、やっと出た。煌、今日は部活どうすると?』
「あ、部長! その……申し訳ないのですが今日も部活を休ませていただきたく……」

ここスマートブレイン学園にはいくつもの麻雀部がある。だが対外的には一つの学校であるため、大会に出場できるのは一枠だけとなる。そのため熾烈な校内戦が繰り広げられているのだ。
大好きな第三麻雀部に参加できないのは心苦しい。だが、これは自分がやらなければならないことなのだ。

『……仕方なかね。あんたがやりたいことなんじゃろうし』

この学園にいるのは大なり小なりあの事件で何かを失った者達だ。
他人の事情にあまり踏み込まない……望む望まざるに関わらずそういうクセがついてしまっている。
この花田煌という少女も、部長である白水哩という少女も。

「では行ってきますねっ! あの二人にも伝えておいてくださいねっ!」
『わかった! 気ぃつけえよ!』

再び廊下を駆け出し、一路更衣室へ。
その勢いのままロッカーを勢いよく開け、慣れた手つきで漆黒のプロテクターを取り出し装着する。漆黒のヘルメットまで被ると、まるで蟻を擬人化したかのようなフォルムだ。
――その姿を人はゼクトルーパーと呼ぶ。

花田煌にはもうひとつの顔がある。
治安維持組織ZECT。その一般隊員であるゼクトルーパー隊の一員だ。
煌はかつて未確認生命体に大事な後輩を殺されている。
ソレを知ったのはすべてが終わった後、このスマートブレイン学園で、別の後輩に再会した時だった。
唯の女子高生だった自分にできることなんて殆ど無いのは知っている。だけど自分の行動で一人でも多く助けられるのなら、こんなすばらなことはない。
すでに整列しているゼクトルーパー隊の端っこにやや遅れて合流する。

(遅いよ花田!)
(いやー、申し訳ありません。HRが長引いてしまいまして……)

同僚の岡橋初瀬と小声で会話しながら背筋をぴっちりと伸ばす。
これでごまかしきれるかは五分五分だと思っていた。
が、列をなぞるように歩いてきた小柄な人影が、真正面でぴたりと止まる。

「ふん、花田。そんな調子では困るのだがな……
 《完全調和(パーフェクトハーモニー)》はにわかには務まらんよ」

そう言いながらプレッシャーをかけてくるのはこのゼクトルーパー隊の隊長、小走やえ。
だが彼女は煌たちと違って黒いプロテクターを装着してはいない。
その代わり左手首に装着された腕時計のような何かがある。
それこそが彼女がこのゼクトルーパー隊の隊長であり、"仮面ライダー"である証、ザビーゼクターである。

――仮面(マスクド)ライダー。
かつて未確認生命体に立ち向かったと言われる都市伝説だ。
その名を関するZECT製強化スーツ、マスクドライダーシステム。
それをサポートするのがゼクトルーパーたる自分の役目だ。

「さて、今日も張り切ってまいりましょうかぁー!」
「和を乱すな花田ァ!」
「すばらっ!?」

 *   *   *


Tips:ZECT(ゼクト)
元々は未確認生命体の残党を想定し組織された民間警備組織。
"マスクドライダーシステム"および"クロックアップ"と呼ばれる独自技術を持ち、未確認生命体タイプW……ワームに対抗できる唯一の組織であるとされる。
人員のほとんどは大人で構成されているが、現在まで発覚しているゼクター資格者がすべて年若い少女であることから、特例として参加が認められている。(そのためほとんどは前線に出ることはない。ゼクター資格者は別だが)
対未確認生命体組織としては最大級の資金力、人員数を誇るがそれ故に小回りが利かないことも多い。
また現在はケタロス資格者率いる保守派とヘラクス資格者率いる急進派の対立が目立ってきている。



嘘予告  その1

※これは昔パニキの書いていた咲と仮面ライダーのクロスオーバースレの三次創作嘘予告です。
※パニキが書いてたオーズ/W/電王ルートを俺がやるとこうなるって感じの代物です。
※なんか中途半端にあったのでどうせだからと追記したら30kb前後になったのでちょびちょび投下するよ。


原作:【咲安価】 京太郎「……変、身ッ!」

偽典:ウィザード/キバ/カブトルート





Episode0 絶望



――そこにはもう、何もなかった。


未確認生命体第0号。
究極の闇、ン・ダグバ・ゼバ。
最強最悪の怪物が起こした空前絶後の大虐殺により、その町に住む人々の人生は突如終わりを告げた。
凄まじい範囲で巻き起こった自然発火現象(パイロキネシス)。その力で建物は焼け落ち、街路樹は燃え、目につく全てのものが炎に包まれていた。だがその惨状に悲鳴を上げる者は最早いない。あるのは人の形をした、黒い塊だけだ。

そんなの中心に、彼らはいた。

血まみれで倒れる白い怪物と、そこから少し離れた所に座り込む金髪の少年。
そしてその少年に抱えられた、血まみれの小柄な少女。

「咲、しっかりしてくれよ咲!」
「京……ちゃん……」

――少女と少年は、幼なじみだった
とは言ってもそんな大層なものではなく、クラスが同じでよく会話した……その程度の仲だった。偶然同じ高校に進んで、ふとしたきっかけから同じ麻雀部に入り、それなりに青春を謳歌していた。

それが一変したのは、ある一つの事件だ。
未確認生命体と呼ばれる怪人によるゲームじみた人間の虐殺。まるで子供向けのTV番組のような出来事。だが事実として、それは現実に起こり、そして――彼らの大事な人を奪った。

そして同時に少女は偶然力を手に入れた。
クウガ。古代にグロンギと戦った戦士の力。
そしてそこから彼女の……いや、彼女と彼の戦いは始まった。グロンギに対抗する力を手に入れた少女と、遊びのように人間を狩るグロンギたちとの戦いが始まったのだ。

そんな少女を少年は必死にサポートをした。仲間の仇を討てるように。力のない誰かを守れるように。そして何よりも少女が死なないように。自分自身に力がないと知っても自分の出来る範囲で何とかしようと抗った。
そんな少年を少女は頼りにし、少年は最後の瞬間まで付きあわせてくれるものだと思っていた。

だが、最後の戦いに少年は連れて行ってもらえなかった。
少女は誰にも言わず、最終決戦の地となる場所へと向かったのだ。
そして少年が追いついた時には全てが終わっていた。

「咲……咲、しっかりしろ咲!」

抱き起こした少女の体を見て、少年は目を見開く。
腹部のアークルに入った大きな亀裂。クウガの、そして少女の命の源である霊石――アマダムが砕けていたのだ。

それでも少年は一縷の望みを賭けて、少女に語りかける。
アマダムは幾度と無く奇跡を起こしてきた。砕けていたとしてもたった一人の命なら助けられるはずだ。

「何やってんだよ……平和になったらさ、あいつの墓前に報告してさ……それからしばらくゆっくりしようぜ? そうだ、どっかさ、どこでもいいや。祝勝会あげようぜ。それで……それで……」

少年の声が尻すぼみに消えていく。少女の体から流れ出る血が止まらない。自分の両手に抱えられた小さな体が軽く、冷たくなっていく。
――ああ、少女の命が消えていく。

「……だから……だから……死なないでくれよぉ……」

顔をぐしゃぐしゃに歪めて少年は少女を抱きしめる。
涙の粒が自身の顔に落ちてくる感触を感じながら、少女はただ笑った。

(バカだなぁ、私……)

……本当はついてきて欲しかった。最後の最後までそばで支えて欲しかった。

でもダメだった。
究極の闇に対抗するには"凄まじき力の戦士"と呼ばれる究極の破壊の力が必要だった。
その力を手に入れるためには、本当の化け物になる必要があったから。そんな姿を少年にだけは見せたくはなかったから。

(でも、仕方ないよね……私だって女の子なんだもん。好きな男の子に、そんな姿……見せたくないよ)

――少女は少年のことが好きだった
いつから好きだったかはよくわからない。中学の頃からだったような気もするし、高校に入ってからだったような気もする。でも自覚したのはこの戦いを始めてからだ。

戦うのは嫌いだ。
怖い。痛い。……何より少女はそもそも他人と争うことを好まない性質だった。
もちろん大事なものを奪われた怒りはあった。だがそれだけで戦い続けられるほど、少女は強くなかった。

でもその側には少年がいた。戦う力はないけれど、たくさん助けてくれた。理解ある警察の人を見つけて、協力を取り付けてくれた。それが一介の高校生にとってどんなに大変だっただろうか。
でも少年はそんな姿を決して見せなかった。それどころか私が傷つくたび、やめようと言い出してくれた。自分が言い出せないことを察して言ってくれていたのだ。

お調子者で、ちょっとえっちで、情けないところも沢山知っている。
でも面倒見が良くて、何よりとっても優しい男の子だということを、私は知っている。
だから決めたのだ。

――彼を守ろう。彼の大事な世界を守ろう。

少年にも言わなかった、少女の決意。
そしてついに守り切れたのだ。グロンギはもういない。平和な世界が戻ってくる。
だから……

「……いいよ……これで……」
「何がいいんだよ! お前は……これから日本一……いや、世界一幸せにならなくちゃいけないんだ! だってそうだろ! 一番つらい思いをして! 一番痛い思いをしたんだから、報われなくちゃ……おかしいだろ! このままでいいわけないだろ!」
「ううん……私ね……今、幸せだよ……」

守れなかった命があった。
届かなかった想いがあった。
それでも本当に大切なものだけは守り切れたのだから。

……それに何より、好きな男の子に抱きしめられている。
こんなこと口にしたら、きっとバカだと言われるだろうけど、これ以上の幸せはあまり思いつかないから、きっとこれでいいのだ。

「ねぇ京ちゃん……お願いがあるの……」
「なん……だよ……」
「京ちゃん……ずっと生きて……おじいちゃんになるまで……死んじゃ……ダメだからね……」

私が唯一守れた、私の一番大切なもの。
だからずっと生きていて欲しい。
……これが私の希かな望み。たった一つの私の希望。

「何でだよ……何で……お前は……人のことばっかり……」

こんな時でも察しの悪い少年に思わず苦笑してしまう。
"他人"だからじゃなくて、"彼"だからなのに。
訂正しようかと思ったけれど、やめた。
そんなことをしたら彼はきっと背負ってしまうから。
自分で自分の気持ちを縛って、手に入るはずの幸せを見送ってしまうだろうから。
死ぬのは震えが止まらないほど怖いけど、それでもこの全身にある温もりだけで、私は満足してるから……。

だから、生きてね。

「……たくさん生きて……たくさん幸せになってね……それが私の……最後の……希…望だ…か…ら……」

その言葉を最後に少女の体から力が消える。
少年は力の抜けた体を何度も揺さぶり、その名を呼ぶ。だが少女が答えることはない。
やがてこの世の全てを呪うかのような、絶望の咆哮がこだまする。


だがその時、一つの異変が起きる。
少年の身体に黒いひび割れが現れたのだ。
だが異変はそれにとどまらない。
頭上に輝いていた太陽はいつの間にか黒く染まっていた。
この日時、起こるはずのない日食が起こっていたのだ。

だが悲しみの中の少年はそれに気づかない。
自身の異変にも、周囲の異変にも。
そして彼らを見つめる二つの瞳があることにも。

「――――――――ッッッッ!!」

喉が壊れるほどの絶叫を産声に、――彼は、"変身"する。


  *  *  *


これは一つの終わり。

一つの英雄譚の終わりにして、とある少女の恋の終わり。

だが、誰かが言っていた。

始まりと終わりはいつだって、同じコインの表と裏なのだと。


  *  *  *



2013年10月27日日曜日

シェアードワールド世界観(草案)

ざっくり考えてみたシェアードワールドの世界観。まぁ草案である。

・基本的な世界観
 ・舞台は203X年、大地震より十数年後である。
 ・202X年、突如発生した大地震により関東地方が切り離される。
 ・切り離された大地はロストグラウンドと呼ばれ、ほぼ治外法権と化している。
 ・ロストグラウンドの外と比較して、悪魔災害が非常に多い。
 ・悪魔が出現した影響か、それともそれ以外の原因があるのか異常気象や変異した動物などが生息している。
 ・ロストグラウンドは悪魔災害の危険度によって5段階の深度が設定されている。

<ロストグラウンドの深度による区分け>
・本土(ガバナー)
 レベル0。西日本および北日本。日本政府に統治される法治国家。
 文明レベルは現代とほぼ同程度。
 メタ情報であるが基本的に舞台となることは無い。

・市街(シティ)
 レベル1。西日本との境界線上にある大都市。
 現代と遜色ない(むしろ多少進んでいる?)文明が築かれている。
 大隆起現象から驚異的な復興を遂げた裏には、当時少数勢力だったメシア教の暗躍がある。
 そのためインナーの中心部には大聖堂(カテドラル)がある。
 その周辺に自衛組織であるHOLY、ZECTの本部が位置している。
 【イメージ】
 都市部……スクライドの市街

・境界部(マージナル)
 レベル2。密集住宅やスラム街など。シティの外縁部に位置する。
 中~低所得者層やメシア教と相容れないもの、アウターとの交易で生計を立てるものなどが多く住んでいる。
 悪魔による被害も少なくは無いが、治安が悪く人間の犯罪が横行している。
 【イメージ】
 スラム街……特定イメージ無し。

・外部(インナー)
 レベル3。壁の外の未開発地区。
 ネイティブアルター、悪魔などが闊歩する無法地帯。
 束縛を嫌う人、そこで生まれた人間など少なくない人間がそこで生活している。
 生活レベルは地域によって差があり、日々の糧に困る砂漠のような場所から、畜産を営めるほど安定した場所まで様々。
 レベル4に近づくにつれて、治安は悪化し、力こそ正義の論理がまかり通るようになる。
 なおレベル4との境界は曖昧であるが、レベル3までは人の領域、レベル4以降は魔の領域とされる。
 【イメージ】
 温暖な場所……スクライドの未開発地域、人類は衰退しました
 砂漠……仮面ライダーカブトGODSPEEDLOVEの砂漠地域、TRIGUN、北斗の拳、砂ぼうず
 荒野、街……WILDARMSシリーズ、ガンダムX
 街や集落……WILDARMSシリーズ、ガンダムX、TRIGUN、北斗の拳
 荒廃したビル郡……地獄のアリス
 街……真女神転生1の崩壊後の東京

・深遠(アビス)
 レベル4。
 荒廃したビル群や深い森などの中を強力な悪魔が闊歩し、人々はシェルターに隠れながら生きている。
 一方でベルの一柱による"悪魔による統治社会"が存在するなど、独自の世界を構築している。
 レベル5に近いせいか、人間世界では手に入らない物質なども手に入れることが出来るため、命知らずの山師たちがこの深度に入り込み、命を落としている。
 コッペリオンたちの目的はこの深度から生存者を救出することとされている。
 【イメージ】
 荒廃したビル郡……COPPELIONの荒廃した東京
 悪魔による統治社会……血界戦線
 シェルター……Fallout

・極地(ゼロポイント)
 レベル5。
 理論上存在されると推測される最大深度。
 悪魔災害の中心地とされ、魔界と直接通じる"門"が開いているとされるが、詳細は不明。
 メタ情報だが基本的に舞台となることは無い。

2013年2月16日土曜日

第4回パロロワ名作劇場

なおやっぱり独断と偏見によって語りますので、十中八九作者の思惑からは外れたりしますがご了承ください。

今回はこちら。

第4回:My Best Friend(モバマスロワ 第37話)


http://www58.atwiki.jp/mbmr/pages/163.html


~意外性と綺麗なリレーは両立できるか? できる。 できるのだ~


さて、異常なほどの爆速ぶりを誇るアイドルマスターシンデレラガールズロワ、通称モバマスロワであるが、そのうちの一作であるこの作品を読んだとき、頭をぶん殴られたような衝撃を受けた。

というのも、この話の前話は親友が別の親友のために奉仕マーダーになるのを止められない、という引きだったのだ(タイトルからしてしばらく会う事はないだろうイメージが色濃い)
そのため同キャラで予約されたとき、つい考えてしまった展開が『退路を断つために殺されてしまうのではなかろうか』という予測であった。

モバマスロワは人知を超えた特殊能力を持つ人間のいない、いわゆる"一般人ロワ"である。
そして一般人は通常の状態ならば当然、殺人を忌避する。そのため土壇場で『殺し損ねる』可能性がある意味高いのだ。そして一度殺し損ねてしまうと作劇的に『逃がし癖』が付いてしまうのだ。それを回避するために加蓮は死んでしまうのではないか、と。


――まぁ、結論から言うと、全力土下座モノの考えであったのだが。


そこにあったのは『その奉仕対象およびマーダーを助けるため、自分も手を汚す加蓮』という、(少なくとも自分にとっては)意外な展開であった。

いや、前話で2人の十二分に友情は描写されていたし、考えれば可能性はあったのだ。
だがその可能性を排除していたのは自分が(悪い意味で)ロワ慣れしていたということなのだろう。パターンから言って、また全開の引きからいって、当然、加蓮は引き止める側に回るであろう、と無意識的に方向性を限定したいたのだ。

しかしリレー小説の最大の面白さとは、その話を書いた当人にも今後どうなっていくかわからない意外性にある、と考えている。
その点においてこの話はその"意外すぎる展開"だ。おそらくは前話をかいた人もこの流れはまったく予想できなかったのではないだろうか。
また、ここで重要なのは「その可能性はあった」と思わせられた点である。つまり前話から流れで読んでも違和感がまったくないのだ。

前話から矛盾無くつないだ上で、予想を超える展開を生み出す――リレーSSとしてこれ以上に理想的なリレーがあるだろうか?


さらにそこに直前で鮮烈デビューしたジョーカーを投入する事によって、話をよりおいしく引き立てて、話単品としても高いクオリティを見せ付けてくれている。これにはもう『お見事!』という他ない。


さて、そうして誕生した奉仕マーダーコンビであるが……これがまた独自性をもった良いコンビなのである。

彼女たちが特徴的であるのは『奉仕対象がまったく同一』であるという点だ。
奉仕マーダーコンビで奉仕対象が異なる場合、片方のみ奉仕対象が死ぬ事が十分にありえ、そうなるとコンビ崩壊待ったなしである。また微妙に"ずれ"があるため互いを信用しきれず、疑心暗鬼に陥り仲違いもしやすいのである(それはそれでおいしいのであるが)
その点、同一彼女たちは奉仕対象を持つコンビのため、また彼女たち自身も友人であるため、強固な絆があるのだ。この点は単一作品ロワならではの独自性といえるだろう。

また彼女たちが良いコンビであると同時、北条加蓮というキャラクターに対しても掘り下げている点にも注目したい。
モバマスはキャラメッセージとプロフィールがキャラ構成のほぼ全てであり、そのため他の作品よりも"キャラの掘り下げ"が"キャラクター造詣"に直結するのである。
事実、原作においても加蓮は(他のキャラに対する独自性という面で言えば)病弱である事、奈緒や凜と仲が良いのであろうことが読み取れる程度に留まっている。だがしかしこの話によって『友情のためなら自分の手を汚す事もいとわない』という独自のキャラ造詣が加わったことにより、より魅力的なキャラクターになったのだ。次の話でまだどこか迷いが残ってしまっている奈緒との対比が行われる事となるが、それの始まりはこの話にあるのだろう。


さて、そんな彼女たちであるが、現在、キルスコアも稼ぎつつ、2人とも無事かつ奉仕対象がいまだ生存中という非常においしい状態である。これから彼女たちがどんな方向に進み、そしてどのような結末を迎えるのか目が話せない状況だといえるだろう。


作者としては奇をてらったつもりなど無いのかもしれない。しかしこの話を読んだとき、自分はただ唸るしかできなかった。『読者の期待は裏切らずに予想を裏切る』というのは、理想の作劇として良く聞く話だが、自分としてはこの話がそうであったのだ。

是非、全体を追いかけるついでにでも、彼女たちを追いかけてほしい。この作品の『意外性とリレーの両立』がうまいバランスで成り立っている良作であることがより強く認識できるだろう、とおもえるので。


……ウーン、読み返してみたがやっぱ好きだわこの話。